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健やか通信2015年3月号

寒さもようやく緩み、冬の間静かだった世界が少しずつ賑やかになってきます。つくしやたんぽぽが顔を出し、冬眠をしていた生き物たちも活動を始めます。3月の別名「弥生」の「弥」は「ますます」を意味し、「生」は「生い茂る」の意。その名の通り、春を待ちわびていた命の息吹が芽生える季節です。ひな祭や卒業式などお祝い事も多く、家族揃って晴れの食卓を囲むのも楽しみ。気温の変化が著しいときなので体調管理をしっかりして今月も健やかにお過ごしください。

今月の花
ラナンキュラス
ラナンキュラスの写真
柔らかな花びらを幾重にも重ねて、ふくよかに咲く花。春の妖精のように愛らしい姿が私たちをひきつけてやみません。花金鳳花(ハナキンポウゲ)の和名の通り、豊かな花色が魅力。花言葉は「晴れやかな魅力」「忘恩」「名誉」。

今日は何の日?

 ひな祭は女の子の健やかな成長と幸せを願う日。
 古代中国の宮中行事や日本古来の流しびなの風習などが融合し、今日のような形に変化しました。
 ひな祭の飾りや食にはそれぞれ意味や約束事があります。ひな人形の一夜飾りは縁起が悪いとされ、ひな祭の1週間〜10日前に飾り始めるのが一般的。また、片づけるのは3日を過ぎたらすぐがよく、「いつまでも飾っておくと娘が嫁に行けなくなる」といわれています。
 ひし餅の3色には、緑は邪気を祓い、白は清浄、赤は疫病や魔除けの力があるとされています。白酒は、桃の花びらを浮かべた「桃花酒」を飲んで祝ったことの名残。
 ひな祭のお膳に欠かせないはまぐりは、古くは3月3日に磯遊びをする風習があり、採った貝類を神さまにお供えしたことに由来します。
 はまぐりは、一対の貝殻同士でないとピタリと合わないことから夫婦融合の象徴とされ、娘の良縁を願う意味合いもこめられています。

ひな祭の風習

今月の祭り

 「修二会(しゅにえ)」は仏教行事のひとつで、仏に罪や穢れを懺悔し、天下泰平、五穀豊穣、万民快楽などを祈願するもの。
 各地の寺院で行われますが、最も有名なのが「お水取り」の名で知られる東大寺の修二会。1260余年以上もの間、大火で大伽藍の大半が消失してしまったときでさえも途絶えることなく、「不退の行法」として引き継がれています。
 お水取りといえば欠かせないのが「お松明」。練行衆と呼ばれる修行僧が二月堂に上堂するための道明かりとなる大松明です。修二会の期間中は毎日灯され、12日は特に大きな籠松明が灯されます。松明の火は穢れを焼き払うといわれ、参詣者は飛び散る火の粉を浴びて1年の無病息災を祈ります。
 13日未明には「若狭井」という井戸から練行衆が「お香水」と呼ばれる水を汲み上げ、二月堂本尊に供えるお水取りの儀式が行われます。若狭井は地下で若狭の国(福井県)と通じているといわれ、福井の神宮寺の「鵜の瀬」の水が地下水となって東大寺の若狭井に湧き出たと言い伝えられています。

お水取り

ゆっくりおやつタイム 草もち

草もちの写真

●材料(2人分)
白玉粉…80g
よもぎの粉末(市販)…2g
ゆで小豆(市販)…180g

●作り方

  • 白玉粉に水100〜120mlを加えて耳たぶくらいのかたさにこねる。
  • (1)によもぎの粉末を加え、こねるようにしながら全体に混ぜ入れる。
  • 鍋にたっぷりの湯を沸かし、(2)を小さく丸めながら入れる。浮いてきたら少しおいて水にとる。
  • (3)の水気をきって器に盛り、ゆで小豆をかける。

春は陰から陽へ

旬の海藻でデトックス
 食事では2月に引き続き、体にたまったものを排出することが大切です。自然界ではわかめやあおさなどの海藻類や貝類が旬になります。海藻はミネラル豊富で食物繊維もたっぷり含みます。肝の働きを助ける貝類としょうが酢であえたり、辛子酢みそあえに。うどやふきなど香のよい山菜類も加えると、気の巡りも助けます。

季節の食材で体調管理
 季節に出回るものは体に必要なものです。昔の人々はこれらを上手にとり入れて、自分の体を調えていました。肝の働きが亢進しやすくかっかとする人は、桜えびやしらすなどカルシウム豊富な食材を積極的にとり入れ、気を降ろす海藻、かぶなどをとり合わせます。反対に鬱々としてしまう人は、酢のものや香りのよいもの、辛みのあるものを食べて気を巡らせ、肝の働きを促進します。食材のもつ効能を賢く利用して、健康を維持しましょう。

旬の食材のイラスト

生活ケアのワンポイント 今月のテーマ「温める・冷やすケア」

寒い夜に湯たんぽを使ったり、足をくじいた時に患部を氷で冷やすなど、日常でからだの一部を温めたり冷やすことは、よく行うケアです。 今回は、湯たんぽや水枕の使い方のアドバイスです。

温める、冷やすケアで、心地よさを得よう

「罨法(あんぽう)」という言葉をご存知でしょうか。罨法とは、患部などのからだの一部に温熱あるいは寒冷刺激を加えることで、治療効果を高めたり痛みを和らげたり、心地よさを得る、昔から続く治療や日常よく行われるケアの一つです。大きく分けて、「温罨法」と「冷罨法」の2つがあります。
 私たちのからだは、通常、外から温められると血管が徐々に拡がって血流量が増えて代謝が活発になり、老廃物や炎症で生じる物質の排出が進みます。白血球も増加するので炎症を抑え、知覚神経の興奮を鎮めるので痛みが緩和されます。こうした効果を目的としたものが温罨法です。
 逆に外からからだが冷やされると血管が収縮し、血流量が減少するので、筋肉や循環器、神経などの細胞の活性が低下し、体温を下げます。また、血管が収縮するので止血したり末梢血液循環が改善するので浮腫が軽減し、爽快な気分を得ることもできます。こうした効果を目的としたものが冷罨法です。
 ただし、病気や症状によっては温めてはならない場合や、冷やしてはいけない場合があります。
 ここでは治療目的ではなく、あくまでも本人が「心地よい」と感じられることを目的とした家庭におけるケアとしての罨法を紹介します。

湯たんぽやカイロは、皮膚に直接触れないように

 温罨法には温湿布や蒸しタオルなどの湿ったもの(湿性)と、湯たんぽやカイロ、電気毛布などの乾いたもの(乾性)があります。
 使い捨てカイロは、もはや冬の温罨法の定番ですが、温める部分が広い場合や早く温めたい時は、蒸しタオルなどの湿ったものでの温湿布がよい場合があります。
 最近は湯たんぽも陶器や金属、プラスチックなど、さまざまな材質や形のものが出ていますが、いずれも皮膚が湯たんぽに直接触れないように注意することが大切です。特に寝る時に布団の中の足元に置く場合は、湯たんぽをカバーや厚手のバスタオルで包み、足元から10センチ以上離します。これは寝返りなど寝ている時の体動で、知らないうちに湯たんぽが皮膚に触れることを防ぐためです。
「低温やけど」といって、43℃くらいの低い温度でも、長時間温熱刺激が続くと熱傷を生じることがあります。特に意識のない方や麻痺のある方、糖尿病などで神経障害を起こしている方に湯たんぽを使う場合は、皮膚に直接触れていないか何回も確認してください(図1)。

水枕は解熱よりも、気分爽快を目的に使用する

 冷罨法にも、冷湿布やアルコール冷却などの湿ったもの(湿性)と、水枕(冷却枕)や氷嚢などの乾いたもの(乾性)があります。この中でよく使われる水枕や冷却枕ついて、使い方の注意事項を紹介します。
 風邪やインフルエンザなどの感染症による発熱は、実はからだが体内に入った細菌やウイルスを殺そうと熱を出しているので、頭部を水枕で冷やしても解熱効果はないと言われています。
 むしろこのような場合の水枕は、熱が高いことによる不快感を和らげたり、頭痛などを緩和し、安静を得るための効果のほうが高いでしょう。そのため、発熱している本人が水枕を嫌がる場合は、無理に用いる必要はありません。また、暑い夏の寝苦しい時など、クーラーを使うのが苦手な人は水枕で気持ちよく眠れるでしょう。
 水枕は文字通り中に水を入れたものから氷と塩を混ぜた冷え冷えの枕まで、温度を調節できるのが特徴です。水枕は直接肌に触れないようにタオルで包みます。そして肩に直接触れないように、枕の位置を調整してください。水枕からの水漏れのトラブルも多いので、止め金具はしっかり締め、置く前に水枕を逆さにして、水漏れがないかを確認します(図2)。
 水枕を湯たんぽに使用する人もいますが、水枕は熱湯を入れることを想定して作られていないので、ゴムが劣化したり、注ぎ口から熱湯を入れる時に手にこぼし、やけどをする危険がありますので、水枕は湯たんぽとして使わないほうがいいでしょう。

健やかポート

「健やかポート」は、あなたと『健やか通信』をつなぐ交流ページです。

ポートの内容

3月(弥生)の季語と俳句

雪解け(ゆきどけ)、春雷(しゅんらい)、啓蟄(けいちつ)など、春の訪れを感じさせる季語や
辛夷(こぶし)や連翹(れんぎょう)、雪柳(ゆきやなぎ)など、春を彩る花の季語も目立ちます。

土筆 【つくし】

土筆煮て飯くふ夜の台所

正岡子規

独特の歯ざわりや香りが春の訪れを告げる土筆。子規は毎年のように土筆の句を詠み、摘むこと、食べることも好みました。起き上がることのできない病床生活の中、看病の母、妹の慎ましい食卓に土筆がのぼったことに、心から喜びを感じているのです。

石鹸玉 【しゃぼんだま】

流れつつ色を変へけり石鹸玉

松本たかし

石鹸水にストローを浸して吹くと、きれいな虹色の玉がいっせいに飛び立つ石鹸玉。春の風に吹かれて漂うさまは、不思議な懐かしさを感じさせます。虹色に輝く石鹸玉がさまざまに色を変えていく…。その様子を追い続ける作者の目が、はかない石鹸玉に一瞬の存在感を与えています。

こんな季語もあります

水温む(みずぬるむ) 彼岸(ひがん) 鳥帰る(とりかえる) (ひな) (つばめ) 若鮎(わかあゆ) 田楽(でんがく) (わらび) 独活(うど) 木の芽(きのめ) 菜の花(なのはな) 桃の花(もものはな)

長いものを一方の手に握りしめたままもう一方の手でそれを引き抜くように手前に引くこと。 「大根の葉を扱く」などと使います。転じて、厳しく訓練することも指します。

答え

【ご注意】この情報は2015年3月現在のものです。